何かを始めることは比較的簡単ですが、それを継続することは難しいものです。新しい趣味、習慣、スキルアップの学習など、どれも最初は意欲的に取り組んでも、途中で挫折してしまうことが少なくありません。本記事では、行動分析学の視点も交えながら、継続の技術について具体的に掘り下げます。
人間の行動特性から見る原因
行動分析学では、人の行動は環境との相互作用によって生じると考えます。
継続できない理由を分析すると、以下のような問題が浮かび上がります。
ゴールが曖昧
「痩せたい」「勉強を頑張りたい」といった漠然とした目標では、達成感を得にくく、途中でモチベーションが低下します。
強化が遠すぎる
人は目に見える報酬や成果を求めますが、大きな目標の場合、成果が現れるまでに時間がかかります。そのため、行動が強化されず、途中でやめてしまうのです。
過度な自己批判
途中で失敗すると、「やっぱり自分には無理だ」とネガティブな思考に陥りやすくなります。これも継続を妨げる要因です。
継続するための具体的ステップ
継続できる確率を上げるためにはいくつかの原則があります。ここではその紹介をします。
小さな一歩から始める
行動分析学では、行動を細かく分けて強化していく「行動形成(シェイピング)」が重要とされています。大きな目標をいきなり目指すのではなく、達成可能な小さなステップを設定しましょう。
「毎日ランニングする」ではなく、まずは「1日5分歩く」から始める。
トリガーを作る
行動を継続するためには、「環境に依存する随伴性」を活用することが有効です。
行動を開始するためのトリガー(きっかけ)を設定しましょう。
歯を磨いた後に英単語を1つ覚える。
リマインダーも効果的ですが、行動を起こしやすくするための環境を整えることで、習慣化の確率をあげることに繋がります。
即時的な報酬を設定する
人は、遠い将来の報酬よりも、即時的な報酬に強く反応します。
継続するためには、小さな達成感や楽しさを感じられる仕組みを作りましょう。
運動後に好きな動画を観る。
強化が得られるタイミングを工夫することで、モチベーションが維持されます。
自分を責めない仕組み
失敗しても「完璧主義」にならないことが重要です。成功した行動だけを強化し、失敗を無視することが推奨されています。
「3日間サボったけれど、今日再開できた」と自分を肯定する。
視覚化と記録
行動を記録し、目に見える形で進捗を確認することは、継続の大きなモチベーションになります。これは行動分析学で言う「客観的な行動データの収集」にも通じます。
カレンダーに○をつける、アプリで記録をつける。
小さな変化の積み重ね
行動分析学に基づく継続の技術は、実生活でどのように活用できるのでしょうか?
事例を通してご自身の生活にも当てはめてみましょう。
ケース1:英語学習の習慣化
目標:1年間で英語力を向上させる。
ステップ:最初は1日1単語を覚えることからスタートし、慣れたら短いフレーズを覚える。
報酬:達成した日はカレンダーにスタンプを押し、1週間続けたら自分にご褒美を設定。
ケース2:運動習慣の定着
目標:健康のために毎日運動する。
ステップ:最初は1日5分間のストレッチを行い、慣れてきたら軽いジョギングを追加。
トリガー:仕事から帰宅した直後に運動ウェアを用意する。
継続の先にあるもの
継続することで得られる成果は、短期的な報酬を超えた大きな達成感をもたらします。
継続は「習慣化」から「自己成長」へとつながるのです。
また、行動分析学の視点では、継続によって形成された行動は「強化された習慣」として、環境に依存せず自発的に続くようになります。この段階に到達すれば、継続は苦痛ではなく、むしろ楽しみとなります。
カウンセリングのすすめ
もし「どうしても続けられない」と悩んでいる場合は、行動分析学に基づくカウンセリングを検討してみてください。あなたの行動を一緒に分析し、具体的で実現可能な計画を立てるサポートをします。
小さな一歩が、やがて大きな成果へとつながります。あなたの継続の成功を、全力でお手伝いします。ぜひ一度ご相談ください。
コメント