「やりたいことが見つからない」という悩みを抱える人は少なくありません。特に現代の社会では、膨大な情報や選択肢の中で迷いが生じやすく、「本当にやりたいことは何だろう?」と考え込んでしまうことがあります。この記事では、心理学やキャリア理論の根拠を交えながら、やりたいことを見つけるための具体的な方法を解説します。
なぜ「やりたいことが見つからない」のか?
やりたいことが見つからない背景には、いくつかの共通する理由があります。
情報過多と選択肢の増加
現代はインターネットを通じてあらゆる情報が手に入りますが、その膨大な選択肢がかえって迷いを生むことがあります。心理学ではこれを「選択のパラドックス」と呼び、選択肢が多いほど満足感が低下しやすいことが知られています(Schwartz, 2004)。
過度な他者との比較
SNSなどで他者の成功や楽しそうな生活が目につく現代では、無意識に他者と比較しがちです。これにより、「自分は何もできていない」「自分の選択は正しいのか」と不安になり、やりたいことを見失うことがあります。
自分の価値観や経験の不明確さ
やりたいことは、自分の価値観や過去の経験を振り返る中で見えてくることが多いですが、自分自身と向き合う機会が少ないと、これらを掴むのが難しくなります。
やりたいことを見つけるための具体的方法
ここでは、自分のやりたいことを明確にするための具体的なステップを紹介します。
1. 過去の経験を振り返る(ライフラインチャートを使う)
自分がこれまでの人生で経験した出来事を時系列で書き出し、その時に感じたことを振り返ります。
- 楽しかった経験:どのような瞬間に充実感を感じましたか?
- 辛かった経験:その辛さを乗り越えたとき、何を学びましたか?
これを視覚化することで、自分がどのような価値観を持ち、何に情熱を感じるのかが見えてきます。
2. 「強みの棚卸し」をする
心理学者セリグマンが提唱する「強みの発見」は、自分のやりたいことを見つける上で非常に有効です(Seligman, 2002)。以下のような質問に答えてみてください。
- 人からよく褒められることは何ですか?
- 苦労せずにできることは何ですか?
- 自分が他者より少し得意だと思うことは何ですか?
これらを洗い出すことで、自分の得意分野や情熱を見つけるきっかけになります。
3. 理想の1日を想像する
「1日が自由に過ごせるとしたら、何をしますか?」と自問してみてください。
- どこで過ごしますか?
- 誰と一緒にいますか?
- どんな活動をしていますか?
この想像は、あなたの理想的なライフスタイルを浮き彫りにし、そこからやりたいことを見つけるヒントになります。
4. 小さなチャレンジを積み重ねる
やりたいことは「行動する中で見つかる」ことが多いです。心理学的にも、行動を起こすことで自己認識が深まり、新たな気づきが得られることが知られています(Bem, 1972)。
- 興味のあるイベントに参加してみる
- 短期のボランティアやインターンを試してみる
- 趣味や特技を活かして副業を始めてみる
これらの小さなチャレンジを積み重ねることで、自分が本当に好きなことが見えてきます。
根拠となる理論やデータ
やりたいことを見つけるためのアプローチには、さまざまな心理学的・キャリア理論が応用されています。
- 内的動機づけ理論(デシとライアン)
内的動機づけとは、「自分が楽しい」「意味がある」と感じる活動に自然と惹かれる心理です(Deci & Ryan, 1985)。やりたいことを見つけるには、自分の内的な興味や楽しさを追求することが重要です。 - キャリアアンカー理論(シャイン)
エドガー・シャインが提唱したキャリアアンカー理論では、仕事や人生の選択は個人の「自己概念」に基づくとされています(Schein, 1978)。例えば、「安定」を重視する人と「創造性」を重視する人では、やりたいことの方向性が異なります。 - フロー理論(チクセントミハイ)
やりたいことを見つける際に参考になるのが「フロー状態」です(Csikszentmihalyi, 1990)。フローとは、没頭しているときに感じる「時間を忘れるほどの充実感」のことで、これを感じる活動がやりたいことのヒントになることが多いです。
やりたいことは一つでなくていい
「やりたいことは一つでなければいけない」という思い込みが、かえって行動を制限してしまうことがあります。むしろ、いくつものやりたいことを同時に持ち、試していくことが大切です。
また、やりたいことは「変化するもの」でもあります。今は見つからなくても、試行錯誤する中で少しずつ見えてくることもあるでしょう。焦らず、自分のペースで進んでください。
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